コラム

外壁の石貼りのメリットデメリットや相場、注意点について

石貼りとは、建物の外壁に石材を取り付ける方法です。

石貼り外壁のメリットは、豪華な外観、低いメンテナンス頻度、高い耐熱性、そして耐火性の高さです。

これにより、独特の質感や高級感を実現し、建物の耐火性や耐摩耗性を向上させることができます。

しかし、その高いメリットと引き換えに、高額な施工費用や耐震性の低下といったデメリットも考慮しなければなりません。

これらの注意点を理解し、適切な業者の選定と施工前の検査を行うことが重要です。

外壁の石貼りとは

石貼りとは、石材を外壁に取り付ける方法です。

豪華な外観や低いメンテナンス頻度など、多くの利点があります。

しかし、高い費用や重量による耐震性の低下など、懸念すべきデメリットもあります。

外壁の石貼りのメリット

石貼り外壁のメリットは以下の通りです。

  • 見た目が豪華で高級感がある
  • メンテナンスが少なく手間がかからない
  • 耐熱性が高く、暑さが室内に伝わりにくい
  • 耐火性が高く、火災時に安全性が高い

見た目の高級感は、石貼り外壁が他の外装材料では模倣できない独自の質感を持つことによります。

石貼りは表面に厚みがあり、重厚な印象を与えます。

また、他の材料と比較して汚れが目立ちにくいのも特長です。

メンテナンスは、石貼りに使用される石材が頑丈で長持ちするため、手入れが比較的簡単です。

他の材料の場合、定期的なメンテナンスが必要なことが多いため、手間や費用がかかります。

耐熱性は、石貼りが熱に強いため、室内の温度上昇を抑えることができます。

そして、石貼り外壁は耐火性に優れているため、火災時に建物の安全性が高まります。

外壁の石貼りのデメリット

石貼り外壁は多くの利点がありますが、欠点も存在します。

主な欠点は以下の2つです。

  • 施工費用が高額であること
  • 重量があり、耐震性が低下すること

施工費用が高額

石貼り外壁の最大の欠点は、その高い初期費用です。

他の外装材料と比較して、施工に必要な費用がかなり高額になります。

具体的な金額は業者によって異なりますが、通常のモルタルやサイディングの施工費用の1.5倍以上になることが一般的です。

石貼りの施工費用が高額なのは、その作業が非常に手間がかかるためです。

石貼りに使用される石材は非常に重いため、運搬には多大な労力が必要です。

また、取り付けにも多くの人手が必要であり、それらの要因が高い費用につながっています。

重量があり、耐震性が低下する

石材を外壁に貼ると、外壁の重量が増加します。

これにより、建物の構造に負担がかかり、耐震性が低下します。

建物が経年劣化すると、その強度は低下していきます。

地震が発生した場合、石貼り外壁の重量が建物を揺らし、倒壊の危険性が高まります。

日本の地震多発地域では、耐震性の低さには特に注意が必要です。

石貼りの外壁に使用できる石材と相場

石貼り外壁に使用される石材は、以下のようなものがあります。

  • 大理石
  • 御影石
  • レンガ
  • タイル
  • コーラルストーン

これらの石材について詳しく見ていきましょう。

大理石

大理石は、灰色系の岩石で、石灰岩の変成岩です。

光沢のある表面と模様が特徴で、掃除がしやすく頑丈ですが、アルカリや酸には弱いので注意が必要です。

施工費用は、1平方メートルあたり26,000〜36,000円程度です。

御影石

御影石は花崗岩からできた石材で、傷つきにくく硬い特性があります。

色の選択肢が豊富で、ピンクやグレー、黒などさまざまな色があります。

施工費用は、1平方メートルあたり27,000〜37,000円程度です。

レンガ

レンガは粘土を焼いて作られた石材で、ヨーロッパ風の外観にすることができます。

外壁に直接貼り付けられるのが一般的で、施工費用は1平方メートルあたり5,800〜31,000円程度です。

タイル

タイルは焼き固めた粘土から作られ、モダンな印象を与えます。

アパートやマンションなどでよく使用され、耐久性があります。

施工費用は1平方メートルあたり13,000〜35,000円程度です。

コーラルストーン

コーラルストーンは白っぽい見た目を持つ天然石灰岩で、調湿作用があります。

湿度を調節し、嫌な臭いを吸収する効果も期待できます。

施工費用は1平方メートルあたり30,000〜50,000円程度です。

外壁の石貼りの注意点

外壁を石貼りにする場合、以下の3つのポイントに留意する必要があります。

DIYは避けること

石貼りのDIYは危険です。

石材は重く、取り扱いに慎重さが求められます。

誤って落とした場合、重傷を負う可能性もあります。

専門業者に依頼することが安全です。

工事前に外壁の強度を確認すること

石貼りは建物の構造に負担をかけます。

施工前に外壁の強度を検査し、十分な補強が必要かどうかを確認することが重要です。

不十分な補強で施工すると、外壁が剥がれる恐れがあります。

複数の業者から相見積もりを取ること

業者選びでは複数の見積もりを比較することが重要です。

価格だけでなく、工事内容や業者の信頼性も考慮しましょう。

具体的な工程や作業面積が記載された見積もりが好ましいです。

また、価格が他社と著しく異なる場合は、その理由を尋ねることが重要です。

信頼できる専門業者を選ぶことが成功の鍵です。

まとめ

石貼り外壁は豪華な外観や耐久性に優れ、低いメンテナンス頻度が魅力です。

しかし、高額な施工費用や建物の耐震性低下といったリスクも考慮すべきです。

適切な業者の選定と工事前の外壁強度の確認が重要です。

さらに、複数の業者から見積もりを取り、工事内容や価格の比較を行うことで信頼性の高い専門業者を選ぶことがポイントです。

これらの注意点を押さえて石貼り外壁の工事を進めることで、美しく耐久性の高い外観を実現し、建物の安全性を確保できます。