コラム

太陽光パネルがある屋根塗装の注意点!知っておきたい費用やタイミング

太陽光パネルを屋根に設置している住宅では、「屋根塗装をする際に太陽光パネルはどうしたらいいのか」と気になる方もいるのではないでしょうか。

太陽光パネルがあっても屋根塗装はできますが、太陽光パネルを脱着するのかどうかや塗装の際の注意点、費用など検討することが多々あります。

ここでは、太陽光パネルを設置している屋根塗装の注意点や費用などについて解説します。

太陽光パネルの下は塗装する?

太陽光パネルが設置されている屋根の塗装を行うことは可能ですが、太陽光パネルを取り外さないで塗装をする場合は、太陽光パネルの下は塗装しません。

太陽光パネルの下は太陽光にさらされにくいので、太陽光パネルが乗っていない部分よりも劣化しにくいです。

そのため、太陽光パネルを設置したタイミングにもよりますが、太陽光パネルの下を塗装しなくてもいい場合もあります。

しかし、雨風にさらされて劣化はしていくので、太陽光パネルを設置してからかなり経過している場合は太陽光パネルの下の塗装も検討したほうがいいでしょう。

脱着しなくてもすむか、パネル下もすべて塗るべきか、どちらが良いかは築年数や屋根の劣化状況によります。

どちらがいいのかわからない場合は施工業者に相談・点検をして判断をしましょう。

太陽光パネルがある屋根塗装の3パターン

太陽光パネルを設置している屋根の塗装をする場合は以下の3パターンがあります。

  • 太陽光パネルが乗っていない部分のみ塗装
  • 太陽光パネルを一度取り外して塗装
  • 太陽光パネルを完全に撤去して塗装

それぞれについて詳しく解説します。

太陽光パネルが乗っていない部分のみ塗装

太陽光パネルがのっていない部分のみの塗装をすることは可能です。

ただし、太陽光パネルを外した時に、太陽光パネルが乗っていた部分と乗っていない部分での屋根の色の差が異なる場所が残ります。

また、太陽光パネルに故障や不具合が起きないよう、太陽光パネルの知識がある塗装会社かどうかを確認しておきましょう。

太陽光パネルを一度取り外して塗装

太陽光パネルを一度取り外して塗装をする場合は、太陽光パネルを脱着する費用が追加で発生します。

脱着は塗装会社で行うことはできませんので、太陽光パネルを設置した専門業者に依頼することになります。

また、太陽光パネルを脱着する場合は、保証が切れる可能性が高いです。

一般的な太陽光パネルの保証期間は10年~15年ほどですので、脱着前に太陽光パネルを設置した会社に保証について確認しておきましょう。

また、再設置をする際に、太陽光パネルを固定している金具や配線、下地を交換することになるとさらに費用がかかる可能性があります。

太陽光パネルを完全に撤去して塗装

太陽光パネルの寿命は30年程度といわれているので、もし太陽光パネルが寿命を迎えるのであれば、完全に撤去してしまい、屋根塗装を行う形でもいいでしょう。

その際に、太陽光パネル脱着費用がかかりますので、その費用も見積もっておきましょう。

太陽光パネルがある屋根塗装の注意点

太陽光パネルを設置したまま屋根塗装を行う場合は以下の点に注意しましょう。

  • 屋根の状態をチェック
  • 太陽光パネルの設置業者に確認
  • 塗装期間中の発電量低下
  • 塗装後に発電できているのか確認
  • 太陽光パネルの屋根塗装に慣れていない塗装業者に注意

それぞれ詳しく解説します。

屋根の状態をチェック

屋根塗装を行う前の屋根の状態をチェックすることも大切です。

  • 屋根にひびや欠けがないか
  • 太陽光パネルにヒビや傷、汚れがないか

屋根のヒビや欠けは屋根塗装で直すことはできません。

また太陽光パネルに破損があれば、補修や撤去が必要となり、塗装以外の工事が必要になります。

太陽光パネル設置業者に確認

太陽光パネルには保証がついているので、製造上での不具合や故障などは無償修理をうけることができますが、もし塗装業者によって不具合や故障が発生した場合は、保証が受けられない可能性があります。

そのため、屋根塗装を行う前に、太陽光パネル設置業者に屋根塗装を行うことを報告し、保証内容や注意点などを確認しておきましょう。

また塗装業者にもどのように塗装を行うかを確認しておいた方がいいでしょう。

塗装期間中の発電量低下

屋根塗装を行う際には塗料がつかないようにしっかりと養生をして作業をします。

そのため、屋根塗装中は発電量が低くなる可能性があります。

通常の塗装期間は1~2週間ほどかかりますので、その期間は発電量が低下することをあらかじめ知っておきましょう。

塗装後に発電できているのか確認

屋根塗装が完了したら、問題なく発電できているかを確認しましょう。

まだ足場が設置されていれば、直接確認することも可能ですので、塗装業者に足場撤去前に太陽光パネルを確認したい旨を伝えておいてもいいでしょう。

太陽光パネルの屋根塗装に慣れていない塗装業者に注意

太陽光パネルは重量がかかる想定で作られていませんので、人が乗ったり踏んだりすると簡単に壊れてしまいます。

また屋根塗装では塗装前に高圧洗浄をしますが、その際の高圧洗浄を太陽光パネルにあてるとヒビが入ります。

太陽光パネルを設置したまま屋根塗装をする際は、どうしても作業スペースが限られてしまい、作業員が誤って太陽光パネルを壊してしまう可能性もあります。

ですので、事前に塗装会社がどのような作業をするのかを確認しておきましょう。

屋根塗装のオススメなタイミング

通常、屋根塗装は10年に1度程度のサイクルがおすすめです。

太陽光パネルの寿命は30年程度ですので、太陽光パネルを設置したタイミングや前回屋根塗装をしたタイミングによっては、太陽光パネル以外の部分の塗装でも問題ない場合もあります。

ただし、太陽光パネルを設置してかなり経過している場合は、太陽光パネルを脱着しての屋根塗装が必要となるでしょう。

また、屋根にヒビや欠けなどがあった場合は、塗装以外の工事が必要になる可能性もあります。

屋根塗装で太陽光パネルを脱着する費用

太陽光パネルの脱着は1枚当たり大体5千円から3万円ほどです。

さらに「人件費」や「配線・取付け金具の交換」なども必要ですので、トータルでおおよそ約20万円程度となることが多いです。

太陽光パネルがある屋根塗装の費用

太陽光パネルを設置したまま屋根塗装をする場合は、屋根面積から太陽光パネル分の面積を引いた費用となります。

塗料や塗装面積によって異なりますが、一般的に屋根塗装の費用は40~70万円ほどです。

まとめ

太陽光パネルを屋根に設置している住宅の屋根塗装について、パネルを取り外さずに塗装する場合、パネル下は塗装しません。

パネル下は日光にさらされにくく劣化しにくいため、塗装しないこともありますが、設置後長期間経過している場合は検討が必要です。

屋根塗装の方法には、パネルが乗っていない部分のみ塗装、一度パネルを取り外して塗装、完全撤去して塗装の3つのパターンがあります。

パネルを外すと費用や保証に関わる問題が生じることがあるため、事前に専門業者に確認することが重要です。

塗装中は発電量が低下する可能性があり、作業後は発電状態を確認しましょう。

屋根塗装のサイクルは10年程度が目安で、費用は約40~70万円、パネル脱着費用は約20万円となります。

作業前に屋根の状態や施工業者の確認が大切です。