アパートの外壁塗装の相場は？知っておきたい注意点についても
アパートオーナーの方のなかには、アパートの外壁塗装を検討している方もいるでしょう。
アパートの外壁塗装は、戸建て住宅と基本的には同じですが、塗装面積が広く、戸建て住宅にはない設備や入居者がいるため、塗装前にしっかりと計画、検討しておく必要があります。
外壁塗装でアパートが見違えるように美しくなり、入居率アップにつながることもあるでしょう。
ここでは、アパートの外壁塗装の相場や、外壁塗装を行うにあたっての知っておきたい注意点などについても解説します。
アパート外壁塗装の相場
一般的なアパートの外壁塗装の費用目安は以下です。
- 2階建て…150万円～300万円
- 3階建て…150万円～400万円
これはあくまでも目安であり、アパートの形状や防水施工などほかの施工が追加されれば、さらに費用は高くなります。
アパートの外壁塗装の費用計上
アパートの外壁塗装にかかった費用は、確定申告の際に経費として申告できます。
この費用は、資本的支出または修繕費のどちらかに分類されます。
建物の価値や機能、耐久性を向上させる目的で行った塗装は、資本的支出と見なされます。
この場合、費用を耐用年数に応じて分割し、経費として計上します。
一方、建物の維持や現状回復を目的とする塗装は修繕費に分類され、減価償却費として扱います。
外壁の色を変更する、塗料の品質を向上させる塗装は資本的支出に該当しますが、ひび割れの修復を目的とした塗装は修繕費に該当します。
判断が難しい場合は、専門知識を持つリフォーム会社に相談することをお勧めします。
アパート・マンションの外壁塗装の注意点・ポイント
アパート・マンションの外壁塗装を行うにあたって、以下の注意点があります。
- 入居者/近隣への告知
- 500万円以上の工事は「建設業許可」を確認
- 引っ越しや転居の繁忙期は避ける
それぞれ詳しく解説します。
入居者/近隣への告知
アパートの外壁を塗るときには、近所の人たちにちゃんと知らせることが大切です。工事の1か月前から知らせ始め、遅くても1週間前には知らせ終えましょう。
できれば直接会って話しますが、会えないときは手紙を書いて渡します。
マンションなどの場合は、大家さんや管理会社に伝えてもらいます。
知らせる内容には、工事の期間、作業する時間、緊急の連絡先、作業員や工事車両が来ること、作業の音や塗料のにおい、水が入る可能性があることを含めます。
また、窓やカーテンを閉めること、ベランダの物を片付けること、洗濯物を外に干さないことをお願いしましょう。
丁寧に説明して、感謝の気持ちを伝えます。
問題があったらすぐに対応し、その内容を記録します。
工事中や終わった後にもあいさつをして、進み具合やお礼を伝えます。
500万円以上の工事は「建設業許可」を確認
アパートの外壁塗装をする際には、工事費用が500万円を超える場合は「建設業許可」を持つ業者に依頼しなければなりません。
外壁の劣化がひどく修理が必要な場合や、屋根やベランダも含めた工事を行う場合など工事費用が高額になりそうな場合は、「建設業許可」を持つ塗装業者を検討します。
施工実績も確認し、信頼できる業者かどうかも確認しましょう。
引っ越しや転居の繁忙期は避ける
塗装工事は引っ越しや転居が多くなる時期を避けるようにするのが賢明です。
毎年3月から4月にかけて、新しい社会人や学生の引っ越しが増加します。
また、9月も転勤による引っ越しが多くなります。
内見に訪れる人は、塗装作業中だと外観を正確に把握できず、入居に不安を感じることがあります。
入居率を向上させるためには、人々の移動が多い時期を避ける方が良いでしょう。
外壁塗装の最適なタイミング
外壁塗装は新築から8～10年ほど経過したタイミングや、前回の外壁塗装から10年ほど経過したタイミングで行うことをおすすめします。
外壁塗装の塗料にもよりますが、平均的に外壁塗装の塗膜の耐性は8～15年ほどとなります。
外壁塗膜が劣化することで、外観が損なわれ、内部への浸水などにつながる可能性があります。
塗装の劣化や色あせ、コケやカビなど
外壁の塗装が劣化して剥がれたり、色あせ、コケやカビが目立つようになっていたら、塗装メンテナンスが必要です。
外壁の状態を定期的に確認し、劣化が進んでいる場合は早めに塗装を検討しましょう。
建物の年数
アパートの建物の年数や経年劣化の進行具合も、塗装のタイミングに影響を与えます。
新しい建物であっても、定期的なメンテナンスと外壁の状態をチェックすることが重要です。
塗装工事の期間
一般的に、外壁塗装の工程は、足場の設置、高圧洗浄、劣化部分の修繕、下塗り、中塗り、上塗り、検査、足場の解体という順序で進みます。
これらの作業をすべて行うには、通常10日から2週間程度が必要です。
ただし、アパートの大きさや高さによっては、この期間が前後することもあります。
また、天候の影響も無視できません。
雨が降ると作業が中断されるため、雨の多い季節に外壁塗装を依頼すると工期が延びることがよくあります。
さらに、冬場は気温が低いため塗料の乾燥に時間がかかり、雪が多い地域では冬の作業が難しくなることがあります。
そのため、外壁塗装を計画する際には、雨が多い季節や冬の時期を避けると、工事を予定通りに進めやすくなります。
まとめ
アパートの外壁塗装は、一般な費用は2階建てで150万～300万円、3階建てで150万～400万円ですが、追加工事で変動します。
外壁塗装のほかに、内装リフォームなども追加で行い、500万円以上の工事は「建設業許可」を持つ業者に依頼する必要がありますので、事前にしっかりと計画しておきましょう。
そして、外壁塗装をするタイミングは、引っ越しが多い時期を避け、入居者に迷惑がかからない工期になるよう注意しましょう。