窯業系サイディングとは｜メリットとデメリット、施工費用の相場を解説
窯業系サイディングは、日本で特に人気の高い外壁材のひとつです。しかしその詳しい特徴については、あまり知らないという人がほとんどなのではないでしょうか。
窯業系サイディングには、デザイン性の高さや費用の安さなどのさまざまな魅力を持っています。しかし、注意すべきデメリットも存在しますので、施工前に把握しておくことをおすすめします。
本記事では、窯業系サイディングの概要やメリット、デメリット、張替えにかかる費用について解説します。窯業系サイディングが持つメリットとデメリットをしっかり比較して、的確なリフォームを行いましょう。
窯業系サイディングとは
窯業系サイディングとは、セメントや繊維質などを原料にして作られた板状の外壁材です。日本では多くの住宅で使用されている外壁材のひとつであり、使い勝手が良くおしゃれな印象があります。
またデザインやカラーに豊富な種類があるため、選択肢が広い点も特徴です。家を持つ人の好みに合わせて、あらゆるデザインに適応できます。
しかし、劣化が早いデメリットがあります。外壁が劣化すると住宅の耐久性や外見の美しさに支障をきたすため、定期的に塗装やメンテナンスを実施しなければなりません。
サイディングとは
サイディングとは、建物の外壁に張る外壁材です。外壁を施工するときには、仕上げに使われます。施工の際は、工場で作られた板（サイディングボード）を壁に貼り付けていく形で外壁を完成させていきます。
窯業系サイディングのメリット4つ
窯業系サイディングには、住んでいる人のメリットだけでなく、工事を行う上でのメリットも存在します。主なメリットとして挙げられるのは、以下の4つです。
- デザインの幅が広い
- 初期費用が安い
- 施工期間が短い
- 火に強い
➀デザインの幅が広い
窯業系サイディングには、自由に形を変えやすい強みがあります。そのため、石柄や木目調、タイル調などあらゆる柄を選んで気に入ったデザインに仕立てられます。外壁を自分好みの柄にすることで、より理想的なマイホームにできるでしょう。
➁初期費用が安い
窯業系サイディングは、外壁材の中で初期費用が特に安い素材です。1㎡あたりの単価は、3,500〜5,000円程度です。
費用が安くなりやすい理由のひとつは、人件費にあります。サイディングを使用した施工は、サイディングボードと呼ばれる板を壁に貼り付けていく形で行います。
板を壁に張る作業は比較的難易度が低いため、ほとんどの業者が対応できます。そのため人件費が安価になりやすく、全体的な費用も抑えやすいのです。
➂施工期間が短い
窯業系サイディングのリフォームにかかる期間は、30日前後と短めです。施工期間が短い理由は、施工の方法にあります。
窯業系サイディングに張替える場合、工場で成形されたサイディングボードをそのまま使うことになるため、現場では特別大掛かりな作業を実施する必要がありません。したがって、施工の際にかかる期間が短くなるのです。
④火に強い
耐火性が高いという点も、窯業系サイディングにおける大きなメリットのひとつです。窯業系サイディングは、防火外壁材として扱われることもあるほど火に強い素材だとされています。
建築基準法によって定められた試験にも合格しており、純不燃材料・不燃材料と認定されています。国のお墨付きである強い耐火性を持っているため、火に関する事故のリスクを大きく下げてくれるでしょう。
窯業系サイディングのデメリット2つ
日本の住宅業界において幅広く支持されている窯業系サイディングですが、デメリットも存在します。窯業系サイディングにおける主なデメリットは、以下の2つです。
- 定期的なメンテナンスが必要
- 熱を持ちやすい
➀定期的なメンテナンスが必要
外壁に窯業系サイディングを使用した場合、定期的にメンテナンスを行わなければなりません。なぜなら窯業系サイディングは、比較的劣化の激しい素材であるからです。具体的には、最後に塗装を行った日からおよそ10年経過したらその都度塗り直す必要があります。
塗り替えやメンテナンスをせず放っておいてしまうと、外壁が剥がれたり亀裂が入ったりするなどと、さまざまな劣化現象を引き起こす可能性があります。また劣化している状態でさらに放置すると、雨水や虫が侵入しやすくなって耐久性が落ちたり、見た目の印象が損なわれたりすることもあるでしょう。
塗り替えを行うだけでなく、定期的にシーリング材をメンテナンスする必要もあります。シーリング材とは、サイディングボードの継ぎ目などにできた隙間を埋める充填剤を指します。
このように窯業系サイディングは、メンテナンスに多くの手間や費用をかけなければなりません。メンテナンスを実施する回数自体もほかの外壁材より多くなりやすい傾向にあるため、注意が必要です。
➁熱を持ちやすい
窯業系サイディングは、セメントを原料として作られている外壁材です。セメントには、熱の吸収性が高い特徴があります。したがって、外部の熱を吸収する性質から家の中が暑くなりやすいのです。
冬場は問題が生じにくいものの、夏はほかの住宅以上に部屋の中が熱くなりやすいため、やや過ごしにくいと感じるでしょう。窯業系サイディングによって室内が熱くなるのを防ぎたい場合は、塗料を工夫するのがおすすめです。熱を遮断する塗料を使用すれば、外部の熱が部屋の中にまで入ってくることを防げますので、夏でも快適に過ごしやすくなるでしょう。
窯業系サイディングの張替えにかかる費用
窯業系サイディングの張替えにかかる費用は、30坪で200万円前後です。張替えとは、現在使用している外壁材を取り外して、新たな外壁材を設置する工事方法とです。壁の内側もしっかりとメンテナンスが行えるため、外側だけでなく中まで新品に近い外壁に変えられます。
ただし、工事の規模が大きくなりやすい点には注意が必要です。今まで使っていた外壁材を撤去するのは簡単な作業ではありません。ボリュームの大きな作業が必要となる点については、あらかじめ知っておいた方が良いでしょう。
まとめ
窯業系サイディングとは、セメントや繊維質によって作られている板状の外壁材です。日本の多くの住宅に使用されており、デザイン性や使い勝手の良さなどさまざまな点に魅力があります。
初期費用が安く済みやすい上に施工期間も短めとなるため、時間やお金をできるだけかけずに工事を終わらせたい人におすすめです。しかし、定期的なメンテナンスが必要であったり、熱を持ちやすかったりする点については注意が必要です。
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施工後は施工保証書を発行しているため、より安心感を持ってご依頼いただけるでしょう。塗装を検討されている際は、ぜひご相談ください。
