コラム

外壁塗装の格安業者に要注意!リスクと失敗しない⾒極め⽅を解説

「格安の外壁塗装」に魅⼒を感じたことはありませんか?

しかし、安さの裏には施⼯不良や保証トラブルなど、⾒えないリスクが潜んでいます。実際に後悔するケースも多く、「安かろう悪かろう」で済まない問題に発展することも。

本記事では、格安外壁塗装のリスクや実際のトラブル事例、⾒積もりチェックのポイント、信頼できる業者の⾒極め⽅まで、失敗しないための知識をわかりやすく解説します。

賢く業者を選び、後悔のない外壁リフォームを実現しましょう。

格安外壁塗装の裏に潜むリスクとは?

「格安」を売りにする外壁塗装業者には、コスト削減の影で多くのリスクが潜んでいます。

第⼀に、材料費や⼈件費を削減するために安価な塗料を使⽤したり、熟練の職⼈ではなく経験の浅い⼈材を現場に投⼊したりすることがあります。
結果、塗装の持ちが悪くなり、数年で⾊あせや剥がれが起こるなど、⻑期的に⾒て余計な出費に繋がることも。
第⼆に、必要な⼯程を省略するケースがあり、たとえば3回塗りが2回、1回で済ませてしまうといった“⼿抜き⼯事”が⾏われる可能性も⾼くなります。

施⼯後の保証がなかったり、保証書は出されても実際に不具合が出た際に連絡がつかないという事例も珍しくありません。「安いから仕⽅ない」では済まされないリスクが現実に存在します。

価格の安さに惹かれる前に、どこにコストがかかるのか、なぜ安いのかを⾒極める⽬が重要です。

材料費や⼈件費の削減で品質が低下

格安外壁塗装の裏側には、必ずといっていいほど「コスト削減」が潜んでいます。
⽬⽴つのが、材料費と⼈件費の削減です。品質の⾼い塗料は価格もそれなりに⾼く、耐久性や仕上がりに差が出ます。

格安業者ではこの塗料のグレードを下げ、⾒た⽬は同じでも耐⽤年数が短い安価な塗料を使うことがあります。
経験の浅い職⼈やアルバイトを現場に投⼊し、⼈件費を⼤幅に抑えるケースも⾒られます。
施⼯技術が未熟だと、塗りムラや不均⼀な仕上がりになり、塗料本来の性能が発揮されません。

コストカットは、⼯事直後には気づきにくいものの、数年後に剥がれやひび割れといった形で明らかになります。

「安い」だけに注⽬するのではなく、なぜその価格で提供できるのかを⾒極めることが、後悔しないための第⼀歩です。

塗装回数が少なく耐久性に問題が出る

外壁塗装では、下塗り中塗り・上塗りの「3回塗り 」が 基本とされています。

格安業者の中には、この⼯程を省略するところもあります。
⾒た⽬にはしっかり塗られているように⾒えても、必要な塗布回数が守られていなければ、塗料の密着⼒や防⽔性が⼗分に発揮されず、短期間で劣化するリスクが⾼まります。

下塗りを省略されると、塗料が外壁にうまく密着せず、早期の剥がれやひび割れの原因となります。
実際、「2年で⾊あせてしまった」「⾬染みが出てきた」といった相談も少なくありません。

⼯事後に⾒直すことは難しいため、契約前の段階で「何回塗るか」「⼯程の記録は残すか」を確認しておくことが重要です。
⼯程を守らない塗装は、たとえ安くても結果的に損をするケースが多いのです。

保証なし・連絡が取れないなどの対応不備

塗装⼯事後のアフター対応は、安⼼して依頼できる業者かどうかを⾒極める⼤きな要素です。

格安業者の中には、⼯事後の保証を⽤意していない、あるいは保証書は出しても実際のトラブル時に対応しないという業者も存在します。

悪質なケースでは、⼯事完了後に電話がつながらなくなる、メールの返信が来ないといった“⾳信不通”状態になることもあります。

対応不備は、事前に確認することである程度は予防できます。
「保証は何年?」「連絡先は会社か携帯か」「アフターサービスは誰が対応するか」など、細かく質問しておくことが⼤切です。

優良業者は、保証期間中の点検や無償補修の対応など、明確なフォロー体制を⽤意しています。

「安いからそこまでは求めない」という気持ちは危険です。信頼できる体制かどうか、しっかり確認しましょう。

実際にあった格安業者によるトラブル事例

格安外壁塗装を選んだことで起きたトラブル事例は後を絶ちません。

よくあるのが、「⾒積もりでは安かったのに、⼯事が始まってから追加費⽤を請求された」というケースです。

最初の⾒積もりでは必要な補修⼯事が含まれておらず、後から「このままでは塗装できない」と⾔われて⾼額な追加料⾦が発⽣します。
経験の浅い職⼈やアルバイトが施⼯を担当した結果、塗膜が1~2年で剥がれてしまい、保証も受けられず泣き寝⼊りしたという声もあります。

中には、施⼯後に電話がつながらなくなり、補修依頼すらできない業者も存在します。

これらの共通点は、安さを最優先に選んでしまったこと。

価格だけで判断した結果、余計な費⽤や⼿間が増えるばかりか、建物の保護機能にも悪影響が出る可能性があります。

安くても信頼できるか、実績や対応を必ず確認することが重要です。

⾒積もりより安く⾒せかけて追加請求

格安塗装業者によく⾒られる⼿⼝のひとつが、「⾒積もりでは安く⾒せかけ、後から追加費⽤を請求する」やり⽅です。⾒積もり段階では最低限の塗装費⽤しか含まれておらず、⼯事が始まってから「下地が傷んでいるので補修が必要です」「⾼圧洗浄が追加になります」などと後出しで請求されるケースがあります。

施主としては、⼯事が始まってしまっている以上、断りづらく、仕⽅なく⽀払ってしまう状況に陥りがちです。
⾒積もりに詳細な項⽬がなく、「⼀式」「簡易表記」ばかりだと、このようなリスクが⾼まります。

適正な業者であれば、現地調査をもとに最初から補修の有無や必要経費を明⽰してくれるため、後からの追加が発⽣しにくくなります。
「安い⾒積もり=お得」と思わず、⾦額の根拠を明確に提⽰してくれるかを⾒極めることが⼤切です。

素⼈職⼈による施⼯で短期間で剥がれ発⽣

格安業者の中には、熟練の職⼈を確保できず、未経験者やアルバイトを現場に投⼊して対応するケースもあります。塗装は単に「⾊を塗る」作業ではなく、下地処理、塗料の希釈、塗布の技術まで⾮常に専⾨性が求められます。経験の浅い職⼈による施⼯では、塗りムラや厚みの不⾜、密着不⾜が起きやすく、結果として「2年以内に剥がれた」「⾬が染みてくる」といったトラブルが発⽣します。

素⼈職⼈だとマナー⾯にも問題が出ることがあり、近隣住⺠とのトラブルにつながるケースもあります。
施⼯不良は⼀⾒して分からないことも多いため、施⼯後の保証制度があっても対応してもらえないケースも。信頼できる業者は、⾃社職⼈で責任を持った施⼯を⾏い、技術者の実績や資格も公開しています。

職⼈の質は、価格以上に重要な判断基準です。

完⼯後すぐに連絡が取れなくなった例

格安塗装業者の中には、⼯事完了後に連絡が取れなくなるケースも少なくありません。

「塗装が終わって⼀安⼼」と思っていたところ、数ヶ⽉後に塗装の剥がれや浮きが発⽣。
連絡を取ろうとしても電話がつながらず、メールも返信なし。住所を確認しても事務所が存在しない、もしくは仮の登記住所だったということもあります。

業者の多くは、法⼈登記のみ⾏って実態のない営業をしていたり、期間限定で活動しては別の社名で再出発する“⾶び込み業者”のようなケースがほとんどです。

施⼯後のアフター対応や保証は、業者の信頼性を測る重要なポイントです。
契約前に「どこに連絡すればいいか」「対応は誰がするのか」「保証書は発⾏されるのか」を確認し、担当者の名刺や会社の実在性もチェックしておきましょう。

⾒えない部分こそ、慎重に確認することが求められます。

安さだけで選ばない!⾒積もりチェックのポイント

格安業者を選ぶ際に⾒積もりをしっかり確認することは、失敗を防ぐ鍵となります。注意したいのは、「⼀式」という表記です。外壁塗装は、⾜場設置、下地処理、養⽣、塗装(下塗り‧中塗り‧上塗り)など、複数の⼯程に分かれており、それぞれの⾦額が明記されていないと、何が含まれているのか不明確です。

使⽤する塗料のグレードやメーカー名、塗布回数が記載されているかもチェックしましょう。これらの情報があいまいな場合、実際には安価な塗料を使われている可能性があります。

保証内容についても⾒逃せません。塗膜の保証年数が短い、または保証が「⼝約束」だけというケースでは、後の対応が不安です。
信頼できる業者は、⾒積書に詳細な内訳を記載し、説明も丁寧です。価格の安さに惑わされず、書⾯と説明の両⽅から業者の誠実さを⾒極めましょう。

「⼀式」表⽰は要注意!詳細項⽬を確認

⾒積もり書の中でよく⾒られる「〇〇⼀式」という表記は、注意が必要です。

⼀⾒すると簡潔で分かりやすいように感じますが、具体的な作業内容や単価が不明瞭なため、後々のトラブルにつながる可能性があります。

「外壁塗装⼀式」と記載されている場合、下地処理・塗料の種類・塗布回数・⾜場設置の有無などが全く分からず、追加料⾦が発⽣する⼝実にもなり得ます。

優良業者であれば、「外壁:シリコン塗料3回塗り 」「下地補修:クラック処理含む」など、細かい項⽬に分けて記載してくれます。

単価と数量も併記することで、どの⼯程にどれだけの費⽤がかかっているのかを施主側が把握できます。

⾒積もりを受け取った際は、「⼀式」が多すぎないかを確認し、不明点があれば必ず業者に説明を求めることが重要です。透明性のある⾒積書は、信頼できる業者の証です。

使⽤塗料の種類と塗布回数をチェック

塗料の種類と塗布回数は、外壁塗装の品質と耐久性を⼤きく左右する要素です。
にもかかわらず、格安業者の⾒積もりでは「塗料:⽔性塗料」「塗装:⼀式」などの曖昧な記載がされていることがあります。
実際には安価な塗料を使われていたり、本来必要な3回塗りが2回、もしくは1回だけで済まされるといった⼿抜きが⾏われているケースもあります。

信頼できる業者は、メーカー名(例:⽇本ペイント、エスケー化研など)や塗料の商品名、さらには塗布回数も記載し、期待耐⽤年数や特徴も説明してくれます。

こうした情報がない場合は、価格が安いことよりも品質が損なわれるリスクを重視すべきです。

⾒積書に「使⽤塗料の詳細」と「塗布回数」がきちんと明記されているかを必ず確認し、安⼼できる材料を持って業者を選びましょう。

保証内容と対応範囲の有無も忘れずに

塗装⼯事において保証は「保険」のような存在です。格安業者では保証の存在が不明確だったり、保証書が発⾏されても内容が極端に限定的で、実際にはほとんど使えないという事例もあります。特に注意したいのが「保証期間」と「保証の範囲」です。

例えば「5年保証」と記載されていても、細かく⾒ると「⾃然災害や下地由来の不具合は除く」といった制限が設けられており、実際に発⽣しやすい不具合がすべて対象外になっていることがあります。

保証の受付窓⼝が曖昧で、施⼯後に業者と連絡が取れないというケースもあります。信頼できる業者は、保証内容を書⾯で丁寧に説明し、トラブル時の連絡先や対応⼿順も明確です。

契約時には、保証の有無だけでなく「誰が」「どこまで」責任を負うのかを確認し、不安を残さないようにしましょう。

適正価格で信頼できる塗装業者を⾒極める⽅法

格安業者のリスクを避けるには、まず外壁塗装の「適正価格」を知ることが⼤切です。
30坪の⼾建てであれば、使⽤する塗料にもよりますが、⼀般的な相場は100万~150万円程度が⽬安とされています。極端に安い価格を提⽰された場合には、その理由をしっかり確認しましょう。

業者の資格や実績も信頼性を判断する材料になります。⼀級塗装技能⼠などの有資格者が在籍しているか、地元での施⼯実績が豊富かを確認することが安⼼につながります。

⼝コミや評判も参考になりますが、公式サイトに掲載されている「お客様の声」だけでなく、第三者のレビューサイトや地域掲⽰板などもチェックしましょう。

保証内容やアフターサービスの有無も必ず確認したいポイントです。価格、実績、対応のバランスを⾒極めることで、安⼼して任せられる塗装業者を⾒つけることができます。

相場を知って極端な安さに注意する

塗装業者を選ぶ際には、まず「相場感」を持つことが⼤切です。
外壁塗装の費⽤は、塗料の種類や建物の⼤きさ、劣化状態によって変動しますが、30坪の⼀般的な⼾建てで100万~150万円が適正価格の⽬安とされています。
にもかかわらず、極端に安い価格を提⽰してくる業者には注意が必要です。

50万~70万円といった⾒積もりが出てきた場合、必要な⼯程を省略しているか、安価な塗料や⼈件費の抑制で品質が犠牲になっている可能性が⾼いと考えましょう。

相場を知っていれば、「なぜ安いのか?」という視点で冷静に判断できます。価格が適正かどうかは、⾒積もりの内容だけでなく、業者がその価格でどこまで責任を持つのか、アフター対応まで含めて⽐較することがポイントです。安さだけで選ぶのではなく、価格に⾒合ったサービスを受けられるかを⾒極めましょう。

資格や実績、⼝コミを確認する

信頼できる業者かどうかを判断する際、施⼯実績や保有資格は⾮常に重要な指標です。⼀級塗装技能⼠や外装劣化診断⼠などの資格を保有している職⼈が在籍しているかは、技術⼒を裏付ける材料になります。

過去の施⼯件数や、地域密着でどのくらいの期間営業しているかといった情報も確認しましょう。加えて、インターネット上の⼝コミや評判も参考になりますが、公式サイトに掲載されている内容だけでなく、Googleマップや地域の⼝コミサイトなど、第三者の評価もチェックするのがポイントです。

レビューが極端に少ない、または⾼評価ばかりの場合には、やらせの可能性も考慮しましょう。

実際に⼯事を依頼した⼈の声を参考にすることで、業者の対応⼒や施⼯後の満⾜度まで把握できます。⾒えない部分を信頼するには、実績と第三者評価の裏付けが不可⽋です。

アフター対応や保証体制の有無で判断

塗装⼯事は、完了すれば終わりではありません。塗装の不具合は施⼯から数ヶ⽉〜数年後に発⽣することもあるため、アフター対応と保証体制が整っているかどうかが極めて重要です。

信頼できる業者は、施⼯後に定期点検を⾏ったり、不具合があった場合に迅速に対応してくれる体制を整えています。

保証書を発⾏するだけでなく、その内容を⼝頭や書⾯で丁寧に説明してくれる業者は、施主との信頼関係を⼤切にしています。⼀⽅、格安業者では保証が曖昧であったり、いざという時に連絡が取れなくなることも。

事前に「保証期間は何年か」「何が保証対象になるのか」「トラブル時の連絡窓⼝はどこか」などを確認しておくことが⼤切です。⻑く安⼼して住まうためには、施⼯後まで⾒据えた業者選びが求められます。保証とアフター体制の有無は、⾒逃せない判断基準です。

まとめ

外壁塗装を「格安」で依頼する際には、価格の裏に潜むリスクを⼗分に理解しておくことが重要です。⼿抜き⼯事、質の低い塗料、塗装回数の省略、保証なしなど、安さの代償として多くの問題が起こる可能性があります。

実際に、格安業者による追加請求や施⼯不良、連絡不能といったトラブルも多数報告されています。

トラブルを避けるには、⾒積もり内容の詳細確認や、塗料・⼯程・保証のチェックが⽋かせません。
適正価格を把握し、実績・資格・アフター対応を基準に信頼できる業者を⾒極めることが、後悔しない塗装⼯事への第⼀歩です。価格だけに惑わされず、本当に価値ある施⼯を選びましょう。