外壁塗装にかかる費用の相場は?内訳や坪数ごとの適正価格を紹介
外壁塗装を業者に依頼するとき、費用相場がどのくらいかご存じでない方は多いでしょう。
工事を安心してお願いできる業者に依頼したいのはもちろん、費用はできるだけ安く抑えたいはずです。
しかし、費用相場と比べて安すぎる見積りを出してくる業者は、後からさまざまなトラブルが発生することも少なくありません。
そこで今回は、坪数ごとに外壁塗装の費用相場を詳しく解説します。
また見積りに記載されている内訳の見方を理解しておけば、悪質業者にうっかり騙されることもないでしょう。安心して依頼できる業者・費用を抑えるコツを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
外壁塗装にかかる費用相場
外壁塗装などの工事を検討する際には費用相場を把握しておくことが重要です。そこで坪数における費用相場を一覧表にしましたので、参考にしてください。
坪数(延坪) | 延床面積 | 塗装面積 | 費用相場 |
---|---|---|---|
10坪 | 33㎡ | 36~56㎡ | 約20~40万円 |
20坪 | 66㎡ | 73~112㎡ | 約40~70万円 |
30坪 | 99㎡ | 109~168㎡ | 約60~100万円 |
40坪 | 132㎡ | 145~224㎡ | 約80~130万円 |
50坪 | 165㎡ | 182~281㎡ | 約100~160万円 |
60坪 | 198㎡ | 218~337㎡ | 約120~200万円 |
70坪 | 231㎡ | 254~393㎡ | 約140~230万円 |
80坪 | 264㎡ | 290~449㎡ | 約160~260万円 |
90坪 | 297㎡ | 327~505㎡ | 約180~290万円 |
100坪 | 330㎡ | 363~561㎡ | 約200~320万円 |
※塗装面積は、延床面積×係数1.1~1.7で計算
※小数点以下は四捨五入
上記の費用相場と比べて見積りが高すぎる場合は、下請け業者の中間マージンが上乗せされている可能性があります。また塗装代や足場代の単価を細かく表記していない見積りにも注意しましょう。ただし、塗装面の劣化などの正当な理由で見積りが高くなる場合もあるため、気になる点は必ず確認してください。
一方費用が安すぎる場合は、工事の手抜きや塗料の質が良くないなどの問題が考えられます。満足できる塗装をするには、必要最低限の材料費や人件費がかかるため、相場よりも安すぎる業者には気をつけましょう。
外壁塗装と合わせて屋根塗装を行う場合は、30~40万円がプラスされます。外壁と屋根の塗装を一緒に行うと足場代が1回で済むため、別々に行うよりもお得になる場合が多いです。工期にも関わってくるため、塗装業者と相談しながら決めると良いでしょう。
外壁塗装にかかる費用の内訳
外壁塗装にかかる費用には、大きく分けて「材料・塗料費」「人件費」「足場代」「運営費・諸経費」の4種類があります。外壁の劣化具合や塗装面積などによっても変動しますが、基本的な内訳はほぼ同じです。
外壁塗装の費用について詳しく知りたい方に向けて、基本的な相場を紹介します。見積りを確認する際の注意点も解説するので参考にしてください。
材料・塗料費
外壁塗装の費用内訳は、約20%が材料・塗料費です。特に使う塗料によって金額が大きく変わってきますので、塗料別の㎡単価相場を一覧にしました。
塗料の種類 | 耐用年数 | 塗料単価(1㎡あたり) |
---|---|---|
シリコン塗料 | 7~10年 | 1,800~3,500円 |
フッ素塗料 | 15~20年 | 3,000~5,000円 |
セラミック塗料 | 10~25年 | 3,500~5,000円 |
無機塗料 | 15~20年 | 3,500~5,500円 |
光触媒塗料 | 15年~ | 5,000~5,500円 |
表を見るとわかるように、耐用年数が短いシリコン塗料の価格が最も安くなっています。逆に、耐用年数の長いフッ素塗料や無機塗料などの㎡単価は高めです。安い塗料を選べば、塗装工事にかかる費用も抑えられます。しかし、安い塗料は耐用年数が短いため、トータルで考えるとコストがかかってしまうことも珍しくありません。
例えば、塗装面積158㎡(延床面積40坪)の場合、20年間メンテナンスすることを考えると以下のような差が生まれます。
- シリコン塗料の場合:158㎡×1,800~3,500円=28万4,400~55万3,000円
20年間で約3回実施することになるため、85万3,200~165万9,000円かかります。
- 無機塗料の場合:158㎡×3,500~5,500円=55万3,000~86万9,000円
20年間で1回の塗装で済むため、55万3,000~86万9,000円になります。
この他にも、外壁塗装を行うたびに人件費や足場代がかかるため、メンテナンスの回数が少なくなるのは大きなメリットです。良心的な業者ならば、メリットだけでなくデメリットについても説明してくれるだけでなく、メンテナンスのことも考えて提案してくれるでしょう。1回の工事にかかる費用だけではなく、何年住む予定なのかを想定しながら塗料を選ぶのがおすすめです。
人件費
人件費は費用全体の約30%を占めます。主な内容は、高圧洗浄や飛散防止ネット、養生などの作業です。工事項目の費用相場と内容については、以下にまとめました。
工事項目 | 費用相場(1㎡あたり) | 内容 |
---|---|---|
高圧洗浄 | 100~300円 | 塗料を外壁に馴染ませるための作業高圧洗浄せずに塗料を塗ると、ヒビや塗料が剥がれる原因につながりかねません |
飛散防止ネット | 100~200円 | 塗料が近隣住宅に飛散しないようにする |
養生 | 250~400円 | 塗装を行わない場所に塗料が付着しないようにする作業 |
施工費 | 1,000~2,000円 | 業者によって異なる |
シーリング増し打ち | 500~1,000円 | 壁のひび割れなどをシーリング材で補修する作業(古い目地の上にコーキング材を塗り重ねする) |
シーリング打ち替え | 900~1,500円 | 壁のひび割れなどをシーリング材で補修する作業(古い目地を切り取り、新しいコーキング材を充填する) |
下地補修 | 1,700~2,500円 | 塗装前に劣化している下地を補修する作業 |
これらの作業は、どれも塗装面の美しい仕上がりや施工後のヒビや塗料の剥がれを防ぐために欠かせません。外壁や下地の劣化状態によっては、補修のための金額が割高になるケースもあります。どのような内容の補修を行うかは、調査の段階で必ず確認しましょう。
施工費に関しては、業者によって請求方法が異なることがあります。工事項目の単価に含める場合や、施工費一式として請求される場合もあるため、しっかりと見積りを確認しましょう。
足場代
足場の設置は、高所の塗装を行うためには欠かせません。また足場の有無によって、塗装工事の仕上がりが大きく変わってきます。足場代は外壁塗装の費用において約20%を占めますが、納得のいく工事にするにはしっかりと足場を組んで作業してもらいましょう。足場の種類と㎡単価は、以下のとおりです。
足場の種類 | 費用相場(1㎡あたり) | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
くさび(ビケ)足場 | 800~1,200円 | 設置工期が短い安全性が高い | 場所が限られる設置時に騒音が発生する |
枠組み足場 | 1,000~2,000円 | 高層階にも対応安全性が高い | 搬入経路や資材置き場の確保が必要 |
単管ブラケット足場 | 800~1,200円 | 単管足場よりは安全性が高い | 設置工期が長いボルトが緩むと揺れやすい |
単管足場 | 600~800円 | 建物の形状を問わない狭い場所でも設置可能 | 作業が不安定常に片手が塞がってしまう |
脚立足場 | 360円/1mあたり | 組み立てが簡単 | 落下の危険性がある |
足場を架ける面積(足場架面積)は、以下の計算式で算出できます。
- 足場架面積=(家の外周+8m)×高さ
※8mは外壁から足場までの距離です。
足場代が相場よりも高すぎないか確認するのは重要ですが、足場代無料をうたっている業者にも注意が必要です。足場を運搬、設置するには人件費がかかるため、塗料代や人件費の項目で料金が上乗せされる可能性があります。特に見積りに「塗装代一式」などと記載されている場合は、必ず内訳を確認しましょう。
運営費・諸経費
運営費・諸経費とは、主に職人の交通費・現場管理費用・廃材処分費用などです。外壁塗装をする際には必ず発生する費用であり、10万円程度かかります。主な内容については、以下のとおりです。
項目 | 費用相場(1㎡あたり) |
---|---|
交通費 | 業者によって異なる |
現場管理費用 | 100~200円 |
廃材処理費用 | 250~400円 |
ここで盲点となりがちなのが、遠方の業者に依頼すると交通費が割り増しになる点です。特に業者と物件までの距離が1時間以上離れている場合、職人が移動するためのガソリン代や高速代が想像以上にかかることも少なくありません。アフターメンテナンスを行う場合も当然交通費がかかるため、地域密着の業者に依頼するのがおすすめです。
外壁塗装の費用相場に関する3つの注意点
外壁塗装の仕上がり、金額ともに満足のいく工事にするためには、費用相場から大きく外れた見積りには注意が必要です。外壁塗装は高額になりやすいですが、長期的に見て損をしないかを見極めなければいけません。
そこで、外壁塗装の業者を選ぶ上で重要な3つの注意点を解説します。
格安の塗装業者に注意!
1つ目の注意点は、費用相場から見て明らかに安い価格を提示する業者です。塗装に必要な部材がある以上、相場よりも安いということは何らかのデメリットがある可能性が考えられます。
また格安で外壁塗装を行う業者の中には、使用した塗料のメーカー保証書や工事保証書を発行してもらえない場合があります。これだと外壁塗装を安く済ませたものの、トラブルが発生した際には泣き寝入りせざるを得ないケースもあるため、費用相場よりも大幅に安い業者には注意しましょう。
訪問販売を行う業者もトラブルの原因になりやすい
2つ目の注意点は、訪問販売で即決を促してくる業者です。「即決すれば大幅に値下げします」と提案してくる業者は、まず悪徳業者だと考えて間違いありませんので気をつけましょう。
見積りサイトは手数料がかかっている
3つ目の注意点は、見積りサイトに依頼することです。見積りサイトに登録している業者は、サイト側に紹介料を支払っているため、その分を取り返そうと何度も連絡してくることもあります。またすべての業者の見積りがそろうのに時間がかかる場合も多く、何度も同じ説明をされることにストレスを感じる方もいますでしょう。
さらに見積りサイト経由で業者に依頼した場合、中間マージンが発生します。見積り自体は無料ではあっても、実際の工事では手数料が上乗せされていることもあります。業者に値引き交渉をすると手抜き工事につながるケースもあるため、できれば避けるのが無難です。
外壁塗装にかかる費用を安く抑えるコツ
外壁塗装にかかる費用を安く抑えるのにはコツがあります。これを押さえておけば、格安をうたっている業者に騙されることなく、費用相場の範囲内で満足のいく工事をやってもらえるでしょう。
どのような基準で業者を選べばいいのかを解説します。外壁塗装は時期などの要因によっても費用が変動するため、ぜひ参考にしてください。
信頼できる業者を選ぶ
外壁塗装をお得に行うには、信頼できる業者選びが一番重要です。悪徳業者を選んでしまうと、工事が終わってから追加費用を請求される場合も珍しくありません。信頼できる業者選びのポイントは、以下の3つです。
- 会社が10年以上続いていて、店舗を構えているか
- 建設業許可証を持っているか
- 一級建築塗装技能士が在籍しているか
会社に10年以上の実績があれば、塗料の保証もしっかりしているため安心です。また、建築業許可は資格や実績がないと取得できないため、信頼できる業者か見極めるポイントとなるでしょう。さらに、一級建築塗装技能士は難易度の高い国家資格のため、職人のレベルも高いと判断できます。
相見積りを取る
相見積りを取る際は見積りサイト経由ではなく、近隣業者に依頼するのがおすすめです。複数の業者から相見積りを取るのは大変かもしれませんが、信頼できる業者を見極めることにつながります。地域密着型の業者はアフターフォローも充実していることが多いため、施工後のお付き合いも視野に入れて見積りをお願いすると良いでしょう。
お得な時期に工事を行う
外壁塗装の閑散期は、梅雨と冬場と言われています。閑散期に見積りをすれば、ある程度の値引き交渉なら応じてくれるかもしれません。また閑散期にキャンペーンを行っている場合もあるため、それを活用するのも一つの手です。
ただし、閑散期は雨や雪が多い季節のため、工期が長引きやすいデメリットがあります。工期の延長で追加料金が発生するケースはほとんどありませんが、完了時期と金額のどちらを優先するかをあらかじめ決めてから依頼した方が良いでしょう。
まとめ
外壁塗装の費用相場から大きく外れた業者には、注意が必要です。高すぎるのはもちろんですが、安すぎてもいけません。費用相場内で満足のいく仕上がりや金額にするためには、信頼できる業者選びが重要です。
外壁塗装の堀内美建は、千葉県船橋市を中心に外壁塗装や屋根塗装を行っています。最先端の塗料をお得な価格で提供し、若手のフットワークとベテランの技で短い期間での塗装を実現してきました。
堀内美建は仕上がりや金額など、お客様に無理のないプランを打ち合わせすることから始めます。また独自の10年保証や光触媒技術などお客様から愛されるサービスを実施しています。外壁塗装のことなら、堀内美建にぜひご相談ください。